一般貨物自動車運送業許可

  

 一般貨物自動車運送事業とは、トラックを使用して他人から運送の依頼を受け、荷物を運送し運賃を受ける場合のことを指します。

 新規に一般貨物運送事業を始めるには、国土交通大臣または地方運輸局長の許可、運送業(一般貨物自動車運送事業)許可

 受けることが必要です。

 

 営業用トラックの事業形態

  

 トラック運送事業の事業形態は4業種に分かれています。

トラック運送事業の事業形態

1.一般貨物自動車運送事業

  まとまった荷物を車両単位で貸切って輸送することを主にしていますが、

  積合わせ輸送をおこなうこともできます。

2.特別積合せ貨物運送事業

  不特定多数の荷主の貨物を積合わせてターミナル間で幹線輸送などを定期

  的に行う事業で、代表的なものが宅配便です。

3.特定自動車運送事業

  品目ごとに荷主などを限定して輸送する事業です。

4,霊柩車事業

 

 トラック運送事業者の事業規模は、車両台数20台以下の事業者が全体の76.8%を占めている構造です。

 中小企業基本法の規定(資本金2億円以下並びに従業員300人以下)では一般貨物運送事業者の99%以上、特別積合わせ貨物運送事業者

 の67%が中小企業です。

 

 

                      ~緑ナンバーと白ナンバーの違い~

 

 トラックのナンバープレートの色は用途の違いを表しています。

 緑ナンバーは顧客の荷物を有償で運ぶ「営業用トラック」であり、白色のナンバーは自分(自社)の荷物を自分(自社)の車で運ぶ

 「自家用トラック」のことををいいます。                  

 

 運送業の許認可に関しては事務処理内容の特殊性により、取扱いをしておられる行政書士事務所は少ないのが現状です。

 特に、運送業(一般貨物自動車運送業)の許可申請は要件が複雑に絡むことから、行政書士でも二の足を踏む方が多くおられます。

 

 理由は、許可要件のメインとなる法令等が貨物自動車運送事業法のほかに、都市計画法、農地法、建築基準法、消防法、道路法などの

 多にわたりその全てをクリアしなければならないのです。

 

 また、建設業許可や産廃収集運搬業許可などとは違い、運送業の許認可には事務処理上の手引き等がありませんから、事業の状況に

 よっては必用書類等も異なってくることから、他の可と比較して難しい手続なるのです。

  

 許可取得には、地方運輸局長が定め公示した基準すべてに適合しなければなりませんので、要件チェックはもとより、添付書類として

 の契約書等の文言も細かい確認が必要で、書類作成のための時間と労力当のリュームとなってしまいます。

 

 運送業許可申請するまでの一連の流れ

 運送業許可申請するには、許可を得る条件を満たしたうえで申請書類を作成します。

 1.自己資金を確保してること。

 2.運転者の確保をしていること(車両台数に合わせたドライバー数)。

 3.運行管理者資格保有者を確保していること。

 4.整備管理者を確保していること(最低一人)。

 5.営業所、休憩室・仮眠施設を確保していること。

 6.車庫(駐車場)を確保していること。 

 

 上記1~6の条件を満たし、申請に必用な添付書類等を収集して許可申請書作成し、地方運輸支局へ提出することになります。

 

 運送業許可申請の添付書類

 許可申請に必用とされる主な添付書類

 〇法人である場合は履歴事項全部証明書と定款及び株主総会議事録

 〇個人の場合は、戸籍抄本、住民票及び資産目

 〇個人の場合は事業主の履歴書、法人は役員全員の履歴書

 〇運行管理者資格者証の写し

 〇整備士資格者証又は整備管理者選任前研修修了証写

 〇営業所、休憩室・睡眠施設の使用権原を証する謄本(現在事項証明書)又は賃貸契約書等の写し

 〇営業所、休憩室・睡眠施設の位置図、平面図、求積図及びその写真

 〇車庫の使用権原を証する謄本(現在事項証明書)又は賃貸契約書等の写し

 〇車庫の位置図、平面図、求積図及びその写真

 〇事業用車両の車検証又は使用権原を証する売買契約書等 

 〇事業用自動車の車検証および使用権限を証明するための売買契約書・リース契約書など

 〇車両出入口の道路幅員証明書又は幅員が車両制限令に抵触しない旨の証明書

                        ・・・などとなります。   

 

運送業許可申請の受付から運送事業開始まで

運送業許可申請受付から運送業開業までの流れ

    地方運輸支局および地方運輸局での書類審査

公示(許可基準)要件を満たした事業計画を立てていることが条件。

    法令試験を受験

運送業許可申請受付後の奇数月に実施される。(法人は役員の一人のみ受験)

    2回目の残高証明書を提出

法令試験合格後2度目の残高証明書提出(地方運輸支局からの指示通知)

事業開始に必要な資金が確保されていることが確認される。

    社会保険・労働保険への加入と36協定の締結

(許可取得後に提出する運輸開始届の添付書類です)

    運送業許可取得の通知 (許可処分)

(行政書士に申請依頼をした場合は行政書士に連絡が入ります)

    運送業許可証の交付式と登録免許税納付書の受取

    登録免許税の納付

登録免許税12万円(許可取得の日から1か月以内に納付する)

    運行管理者及び整備管理者選任届の提出

    運輸開始前確認の提出

様式に従い記載し提出する(A4用紙2枚)。

報告書類で記入項目も多い書類ですが、重要な手続きとなります。

    事業用自動車連絡書の取得。

運輸開始前確認の提出により発行(事業用自動車の車庫証明のようなものです)。

    緑ナンバーの取得

事業用トラックを緑ナンバーに変更する。

    運輸開始届、運賃料金設定届の提出後に事業開始

    巡回指導

運輸開始届を提出したら3~6か月後に巡回指導が実施される。

 

  当事務所における

 【許可申請手続き流れ】の拡大図はこちら

  

運送業の許可に関する5つの要件の大まかな解説

   

  一般貨物自動車運送事業の許可要件

 人的要件 

 物的要件 

 資金的要件  

 運行管理体制 

 法令遵守 

  

この5つをすべてクリアしないと許可はおりませんので、下記に5つの要件について、下記に大まかに記載してます。

〇 資 金 的 要 件 

 

運送業を開始するための「運送業の許可」の新規許可の申請手続きについては、

 〇何処から手をつければいいのか分からない。

 〇申請書類の記載内容が分からない。 

 〇自己資金に不足はないか?分からない。

 〇営業所、駐車場をどうするか?分からない。

 〇色々と規制が多くて・・分からない。

 〇許可の後も大変そうだ。準備が分からない。

   等の事由など(他にもあるでしょうが)から苦慮されることが多数あると思います・・・。

 

  ぜひお気軽に、行政書士アドニス法務オフィスへご相談ください。