少しでも早く、一日でも早く運送業を開始したいと、許可取得手続きを開始されても一般貨物自動車運送事業を開業(運輸開始)する

 までには、準備開始から半年以上の日数を要しているのが現状です。

 

 運輸局の事務処理だけでも4~5か月を要し(運輸局が審査を行う必用な期間として発表しています)、営業所及び車庫の物件選定、  

 許可要件調査、書類収集等を含めたうえでの書類作成事務を加えると、事例によっては一年以上を要する場合もあります。

 

 どんなに早く準備を進めても、許可取得までに要する期間は最短でも6か月です。

 新規許可申請を進めておられる方は、申請期間につきましても慎重にご検討されることが必用です。

 

 以下は、設立されている法人が許可取得する場合の手続きの流れとなります。

 

 1.営業所及び車庫の選定(~1年)

  ・営業所・車庫の選定がなされているか否かで期間は変わってきます。

   営業所・車庫には厳しい要件が課されていますので(事前調査は大事です)物件確保に苦慮されるケースが多くあります。

 

 2.書類準備(2週間~1か月)

  ・必要書類を収集して申請書類を作成することになりますが、作成書類は10種類以上に及びます。

 

 3.運輸局への申請

  

 4.運輸局審査(4か月~5か月)

  ・順調に審査された場合の期間です。修正があるとさらに時間を要します。

 

 5.役員の法令試験

  ・申請会社の役員が申請日の翌月に法令試験を受けて合格する必要があります。不合格だと再試験合格まで期間が伸びます。

   2回目不合格の場合は、申請取下げですから要注意です。

 

 6.法令試験合格後に2回目の残高証明書提出

 

 7.許可処分

  ・許可書交付式に参加し許可書受領。

 

 以上が、許可申請から許可取得までの大まかな流れですが、許可取得後も直ぐに業務開始はできません。

 許可を取得した後にも、何段階かの手続きを踏み、「運輸開始届」を提出して初めて運送事業を開始できます。

 

 許可取得から運輸開始までの手続きは下記のとおりとなります。

許可取得から運輸開始まで

許可処分

許可書交付式出席

運行管理者選任届

整備管理者選任届

資格者証を確認し提出

運輸開始前の確認報告

免許証写し、社保、労働保険加入書類を確認し提出

連絡書の発行

車検証を提出

(緑ナンバーに車両登録するため手続き)

車両の登録

白ナンバーから緑ナンバーへ変更する。

運賃料金設定・運輸開始

緑ナンバー車検証(写し)車両保険契約書提出

上記 1~6の手続きを経て漸く運輸開始となります。

※運輸開始は許可取得後1年以内にする必要があります。 

  

 以上の、諸々の手続きを経て漸く運送事業の開始となりますので、とても時間を要する事務作業であることが分かります。

 

 運送業の許可等についてご不明な点などがありましたら、アドニス法務オフィスまでお気軽にご相談ください。