営業所、車庫の新設(増設)及び移転の許可要件
運輸開始届出提出後に、事業を営んでいくことになりますが、事業計画に変更が生じた場合には「事業計画変更認可」「事業計画変更
届出」「施行規則に基づく届出」等を、その変更内容により、事前または事後に分けて提出するこになります。
案件によって「認可」と「届出」に分かれており、特に、認可申請に該当する変更手続きには時間を要します。
認可事項は、許可条件を変更するものと同様ですから、事業用の施設としての「営業所」「休憩睡眠施設」「自動車車庫」の変更につ
いては、新規許可同様に厳しい制限が加えられておりますから、注意して手続き行う必要があります。
行政書士アドニス法務オフィスは、一般貨物自動車運送事業者様の営業所、車庫の新設(増設)移転認可申請代行を承っております。
営業所、車庫の新設(増設)及び移転の許可要件
営業所、車庫の新設(増設)及び移転に関する要件は、一般貨物自動車運送事業の新規許可要件とほとんど同一ですが、登録免許税は
必要ありません。
営業所、車庫の新設(増設)をするときには、下記の法令遵守基準を満たす必要があります。
法 令 遵 守 基 準 |
・非常勤役員を含め、申請日前6か月間(悪質違反は1年間)または申請日 以降に、行政処分を受けていないこと |
・申請日前3か月間または申請日以降に、地方実施機関が行なう巡回指導で 「E」評価を受けていないこと。 *1 *2 |
・申請日前3か月間または申請日以降に、自らの責による重大事故を発生させ ていないこと |
・事業報告書、事業実績報告書、運賃料金の届出について、報告届出義務違反 がないこと |
・運送の対価としての「運賃」と運送以外のサービスの対価としての「料金」 を区別して受け取ることが明記されている約款を使用していること |
*1:営業所の新設を行う場合には、申請地を管轄する地方運輸局管内におけるすべての営業所
*2:ただし、巡回指導により指摘を受けたすべての項目について改善報告を行っている場合を除く
営業所、車庫の新設(増設)・移転認可申請に伴う必要書類は、一般貨物自動車運送事業の事業計画変更認可申請書に加えて、以下の
添付書類を準備する必要があります。
営業所・車庫の新設(増設)、移転認可申請の必要書類 |
・事業用自動車の運行管理体制を記載した書類 |
・事業の用に供する施設の使用権原を有することを証する書類 (不動産登記簿謄本・賃貸借契約書・使用承諾書等) |
・都市計画法等関係法令の規定に抵触しない旨の宣誓書 |
・案内図,見取図、平面(求積)図、写真 |
・道路幅員証明書 |
・法令遵守する旨の宣誓書 |
「認可」・「届出」に関しての主な取扱いは下記の表のとおりです。
変 更 内 容 |
||
事 前 届 出 |
1.増車、減車の届出書 |
事業計画変更届 |
2.営業所、休憩睡眠施設の新設、廃止 |
事業計画変更認可申請 |
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3.車庫の新設、廃止 |
事業計画変更認可申請 |
|
4.利用運送の追加 |
事業計画変更認可申請 |
|
5.利用運送事業のみを行う営業所の追加 |
事業計画変更認可申請 |
|
6.運送約款の変更認可申請 |
事業計画変更認可申請 |
|
7.運賃料金の変更届 |
事業計画変更届 |
|
8.事業再開 |
事業計画変更届 |
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事 後 届 出 |
1.事業の休止 |
事業計画変更届 |
2.事業の廃止 |
事業計画変更届 |
|
3.運行管理者、整備管理者の変更 |
選任、解任届 |
|
4.主たる事務所の変更 |
事業計画変更届 |
|
5.役員変更届 |
事業計画変更届 |
|
6.氏名、名称又は住所の変更 |
事業計画変更届 |
前届出が必要な手続き
1.増車、減車の届出書 ⇒ 事業計画変更届
事業用自動車の数を変更する場合には、「一般貨物自動車運送事業の事業計画変更増車・減車事前届出書」を提出します。
新車に買替える、需要増加による増車等を行うケースです。
2.営業所、休憩睡眠施設の新設、廃止
・営業所を増設する、又は移転する場合は事業計画変更の届出が必用です。最寄りの地方運輸支局に「一般貨物自動車運送事業の事
業計画変更認可申請書」を届出る必要があります。
・休憩室は営業所に付随して必ず設けなければならないものですから、営業所の移転、廃止の場合には、休憩室、睡眠施設も新設、
廃止、増設を伴う手続きとなります。
・営業所の廃止、新設の場合には、事業用車両の本拠位置変更を伴いますので、運輸支局から「事業用自動車等連絡書」交付手続き
を行い車検証の変更を行う必要があります。
・営業所、休憩睡眠施設、車庫等の移転、新設に伴う立地条件は新規許可同様に厳しい条件となります。
3.車庫の新設、廃止
・車庫を増やす、移動する場合にも事業計画変更の届出が必要となり、「一般貨物自動車運送事業の事業計画変更認可申請書」を管
轄運輸支局へ届出る必要があります。
4.利用運送の追加 ⇒ 事業計画変更認可申請
・新規の利用運送事業を行う場合には、「一般貨物自動車運送事業の事業計画変更認可申請」の書面を管轄運輸支局へ提出する必要
があります。
5.利用運送事業のみを行う営業所の追加 ⇒ 事業計画変更認可申請
・現営業所とは別個に、利用運送だけ行う営業所を新設する場合には事業計画変更届を管轄運輸支局に提出します。
提出日当日に、届出が受理されたその日から利用運送事業を行うことができます。
例】: 神奈川県で現に運送業行っている事業者が千葉県で「利用運送のみ」を行う場合などがあります。
6.運送約款の変更認可申請 ⇒ 事業計画変更認可申請
・新規の運送業許可申請では、国土交通省の定めた標準運送約款によって許可を得ているケースが多いと思われますが、運送約款を
独自に変更する場合には、管轄運輸支局へ事業計画変更認可申請を提出する必要があります。
7.運賃料金の変更届
・運賃料金を変更する場合には、管轄運輸支局に「運賃及び料金設定(変更)届出」を提出する必要があります。
8.事業再開 ⇒ 事業計画変更届
・休止していた運送事業を再開するときには事業計画変更の届出が必要です。「一般貨物自動車運送事業の事業再開届」を管轄地方
運輸支局へ提出する必要があります。
とにかくお忙しいのが実情だと思います。
行政手続きまではとても手が回らないと、認可申請や各種届出等の対応ができず、苦慮されてる方が少なからずおられます。
ですが、手続き漏れは巡回指導や巡回監査では必ず指摘を受けてしまい、イメージ的にも不利に働きますから、後々のことを考慮して
も、速やかに対処する必要があります。
アドニス法務オフィスは運送業許認可に特化した行政書士です。代表は運行管理者資格も有しております。
指摘前に、行政書士に依頼するのも方法の一つだと思われますので是非、弊所へのご依頼を検討ください。
ご相談、ご連絡をお待ちしております。
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